製品情報 CDS
●クロマトデータ処理装置CDS開発の歴史 はじめに〜CDS開発の背景〜 ChromatoDataSystem(CDS)は1980年にPC8001用のものが発売されて以来、パーソナルコンピュータを利用したクロマトデータ処理システムの草分けとして多くのユーザーの支持により改良を加えられ、今日に至っております。 主な納入実績はこちらLAsoftのLAとは Laboratory Automation (実験室の自動化)の頭文字をあらわしています。当社が開発を始めた頃は、世界的にも実験室・研究室におけるパーソナルコンピュータの活用が爆発的に進行してきた時期でした。 それまでの国内のクロマト処理機の定番といえば、某大手メーカーのクロマト専用機でした。しかし、システムの閉鎖性が高いのが大きな問題点ともいえました。パーソナルコンピュータの発展と普及によって、経済的で汎用性のある誰でも簡単に扱える日本語環境のクロマトデータ処理装置が望まれていました。 Windowsの登場とパソコンの不安定性の克服について マイクロソフトのMS-Windowsを搭載したNECPC-9801シリーズがリリースされ、CDSはWindows環境で動く先進的なクロマトデータシステムとして登場しました。今では信じられない話ですが、その当時はプログラムも5インチでフロッピーでの提供で、もちろんHDDもありません。パソコンの価格もまだまだ高価なものでした。Windows95時代に入り、一般ユーザーにも安価なパソコンが普及するようになると、その大きな経済性、機能拡大等の高い付加価値性を背景に、需要もますます大きくなっていきました。その一方、OS環境の不安定さ、デバイスドライバのトラブル等によってパソコンでのクロマト分析処理には不安定性が懸念されるようにもなってきました。 また、分析機器は高価であるがゆえに壊れにくく、その耐用年数はパソコンよりも長いというのも問題でした。そのため、パソコンが壊れた場合にも、すぐに新しいシステムへ乗り換えられるような工夫が必要と思われました。 このような背景の中で、当社はシステムを安定的に長期的に使っていただくために、自社でのインターフェース開発にこだわり、長期的スパンで使用できるA/Dコンバーター(以下ADC)の開発を手がけてきました。また搭載するパソコンには業界標準の部品が使われている安定性ある規格のものを選定するように努めました。 処理ソフトの開発ではGUIを使ったユーザーインターフェースを使い、初めてのユーザーにもわかりやすいシンプルな操作性の実現を目標に改良を重ねてきました。 クロマト専用インターフェースの必要性 当社では、現在までCDS専用のクロマトインターフェースを自社開発してきました。最も基本となる電子回路部分はクロマトグラフィーにおける性能に対する要求と低コスト化という要求において、性能を犠牲にすることは全くしておりません。この点について言えばより高価なクロマト処理システムに勝る性能を確保していると掛け値なしに自信を持って言うことができます。クロマト分析に最低限必要な分解能は一般的にその用途にもよりますが、16ビットでほぼ満足といったところでしょう。初期のクロマトインテグレーターは12ビットの分解能のADCの前にアンプをおき、ゲインコントロールで16ビットと同じように使っているものもありました。 このように言うと市場に出回っている安価な16ビットのADCでもクロマトのデータ取りが十分できると思われるかもしれません。確かに、時間的な余裕と自己の創意工夫によっては実用にいたっているものもあるかもしれません。 しかし、信号を積分するときに低レベルの信号が検知できる、広いダイナミックレンジを持っている、低ノイズにコントロールできる等を実現するためには、もう一段高い分解能と精度が求められます。 高い分解能と精度を備えた自社開発のADC 当社のADCは±1.25V入力で24bitのチップを使用しています。ということは0.149uVの分解能を持つということになりますが、内蔵されるオフアンプや基準電源その他の精度やノイズにより10ms間隔でデータをサンプリングするとノイズの影響により有効桁数が下がりますので、ソフトウエア側で-25mVから+1.25Vで20bitの分解能のデータに加工し保存しています。以前、10mV入力で精度が落ちますかというご質問がお客様よりありました。たとえばガスクロマトグラフィーにおけるTCD検出器からの出力でも十分にアンプ無しで定量出来るように設計されております。通常このような場合、1mVフルスケールでレコーダーをつないで測定するのが通例ですが、それから比べると10倍の電圧レベルですので十分余裕があります。 1秒以下の幅の狭いピークにも対応できるように設計されております。スキャナーやキャピラリー、液クロ、GPCまで広い応用分野で使用できます。 クロマトインターフェースボードの変遷 当初のNECのPC9800シリーズ使われた初期のインターフェイスボードはPC9800シリーズの独自の規格である「Cバス」という仕様でした。現在この規格は既にパソコンからは消失し過去のものとなりましたが、已然、現役のシステムとして使っているユーザーもいることに驚いています。部品や設計にもこだわりをもって製作した逸品です。ユーザーからもノイズが少なく、高性能だと評判のボードでした。残念ながら、今ではPC9800シリーズ自体の入手がむずかしくなってしまいました。1995年2月には「ISAバス用ADC41」を搭載したCDSを発売しました。ISAバスも、現在普及しているパソコンではほとんど消滅しました。しかし工業用のパソコン等で現在でもまだまだ現役で使われている規格です。20年以上経った今でもまだまだ安定的に利用しているユーザーも多いとききます。 2000年6月には、市場でのPCIバスの普及に伴い「PCIバス用ADC42」を開発しました。このころになるとOS環境もぐっと安定性が増し、プラグアンドプレイでのデバイス認識ができるなどハードウエアのトラブルも少なくなりました。今でもディスクトップ型でお使いのユーザーも多いと思います。また、2004年にはPCIボードをノート型パソコンで使えるように、カード型のインターフェースを備えた外付けボックスのノートタイプも発売しました。 弊社開発のクロマトインターフェースについてはこちら しかしその後もパソコンの省スペース化・高スペック化・低価格化はとどまることなく進行しています。手軽に使える外付けのインターフェースを望む声が非常に多くなっていきました。 USBクロマトインターフェースの登場 当社では、2007年9月に、かねてから構想のあったUSB接続のクロマトインターフェース「ADC44」を開発しました。ユーザーからのお問合せも多く、発売を待ち望んでいた方も多かったと思います。さまざまな状況により開発は難航いたしましたが、自信を持ってお勧めできる製品に仕上がりました。徹底的な小型にこだわりました。大きさはわずか115mm×120mm×30mmでUSBポートのあるパソコンならばディスクトップ、ノート型を問わず、USBケーブル一本でパソコンと接続し、クロマトのデータ取りを開始することができます。 従来のボード型のADCと変わらぬ性能を備え、心配されたノイズの影響もパソコンに外付けにすることによって従来のものより少なくなっています。 また小型で強固な素材のケースを選定していますので、衝撃にも強く、携帯してお使いいただくことが可能です。 多くの実験室では、たくさんの機器がひしめきあっていることも多いため、非常に狭いスペースで分析環境を構築することが求められます。ノートパソコンや省スペースパソコンでも手軽に分析を行うことができるようになったのは、とても画期的なことだと考えます。 クロマトデータ処理システムCDS-plus ver5.0 現在当社ではUSBクロマトインターフェースユニット(ADC44)とクロマトデータ処理ソフトCDS-plus ver5.0をあわせて、クロマトデータ処理システム CDS-plus ver5.0 として販売しております。 また、さらに低予算でのご導入を検討しているユーザーのためにも、機能限定版 CDS-Lite ver5.0 を販売しております。主な機能の詳細はこちらをご覧下さい。 たいていのクロマト分析に必要な機能はほぼ満たしております。詳細なヘルプが完備されておりますので 初めての方でも戸惑いなくお使いいただけます。 また、ご希望により英語版もご用意しておりますので、留学生の方にも安心してお使いいただけます。 使用方法や機能についての質問がありましたらご遠慮なくどうぞ! 「こういう分析がしたいのだけどCDSではできますか?」 「こういう計算式を表示させたいのだけどどうやりますか?」 等、具体的にしていただければ、明確にお答えできると思います。 様々なクロマト分野への応用を目指して クロマトインテグレターの市場規模はそんなに大きくありません。 最近では大手クロマト機器メーカーや同業他社との価格競争も以前より激しくなっていると感じています。そのような状況の中で、当社のような企業が生き残っていくために、これからもお客様の支援を受けながら、良いものを適切な価格でご提供することを心がけ、さらなる進化を続けていきたいと思っています。 どんな小さなことでもご相談ください。創業以来、クロマトデータシステム開発を手がけてきた技術と経験を生かして、お客様のご納得のいくシステムを作り上げる自信と誇りを持っています。またCDSの機能に関してのご要望、ご感想はいつでもお待ちしております。ぜひお気軽にご相談ください。 最後に、CDSの導入をご検討の皆様へ 数あるクロマトインテグレーターの中からCDSをご検討いただき誠にありがとうございます。 ChromatoDataSystem(CDS)はおかげさまで多くのユーザーの支持により改良を加えられ、今日に至っております。 なぜ、多くのユーザーにCDSが愛用されてきたのでしょうか? 有名なメーカーの高価な分析環境=使いやすい分析環境とは限りません。 安価なインテグレーター=よいコストパフォーマンスとは限りません。 私たちの目指すもの、それは・・・ 「シンプルで初めての人にもすぐに使えるインテグレーター」 そして、性能・価格の面でバランスのとれた 「パフォーマンス抜群のインテグレーター」です。 私たちは大きな会社ではありません。 しかし、それだからこそ、ユーザーの要望が開発者に届きやすいといえます。 性能においては決して妥協しておりません。 またご要望を形にする努力をこれからも続けていきます。 そのために、よりよいものを適正な価格でお届けしたいと考えています。 最近では、クロマトインテグレーターの市場でも低価格化が進んでおり 弊社へのお問合せでも価格に対する要望が大変多くなってきておりますが 価格のみでの比較だけはちょっとお待ちください! 「高価だから良いものか?」「安いからといって本当の意味で低コストか?」といえるかは疑問です。 お客様の実現したいことや機器の使用状況等をよく考えて、 価格・機能の面で、その費用対効果をよく見極めて選んでいただきたいのです。 当社ではデモ機の無料貸し出しを行っています。 ご興味をもたれた方は、 ぜひ一度、CDSをお試しいただきそのうえでご判断ください。 お見積・デモ機の御申し込みはこちらから↓ クロマトデータ処理装置CDSのお見積・デモ機の申込はこちらから↓↓↓
LASOFTは創業以来PCを使ったクロマトデータ処理システムを製造・販売しております。
USB接続のADコンバータを使用した大変コンパクトなクロマトインテグレータです。
こちらは 有限会社 エル・エイソフトのHPです。 |